日本発達心理学会
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ワークショップ・シンポジウム

2014年度国内研究交流委員会のお知らせ

■地区シンポジウムのご案内

 国内研究交流委員会では、2014年12月に東海地区シンポジウムと、四国地区シンポジウムを開催する予定です。
 どちらのシンポジウムも事前申込、参加費は不要となっておりますので、ご関心をお持ちの方はぜひお気軽にお出かけください。
 なお、四国地区シンポジウムにつきましては、臨床発達心理士会中国・四国支部との共催で、臨床発達心理士資格更新ポイント対象研修会とする予定です。 多くの方のご参加をお待ちしております。

■東海地区シンポジウム

担当者:朴信永(椙山女学園大学教育学部)

【テーマ】「アートと心理 ―子ども・環境・保育者の相互作用において生起するアートの心理的プロセス―」
【概 要】
 子どもの生活は「表現すること」によって支えられているといっても過言ではありません。今日,子どもの興味や言葉,姿から保育を構想し,その保育活動の中核に「アート」を位置づけ,子どもの主体的な生活や遊びを展開させようとする実践が注目を浴びています。そのような実践においては、子どもにおける積極的な造形活動は生活そのものであるといえるでしょう。保育の現場では,表現活動そのものを生活ととらえ,生活環境のなかで生まれる喜びや気づき,感動などを表現とつなげることによって,子どもの創造性や感性を引き出す豊かな表現活動が繰り広げられています。このようなプロセスを心理学ではどのようにとらえることができるのでしょうか。また,同じプロセスをアートの視点からはどのように意味づけすることができるのでしょうか。薬本(2011)は,美術活動をする人は「人間とは何か」,「人間はどのような存在なのか」などを理解しなくてはならないと述べ,そのために心理学を学ぶ必要があることを示しています。
 本シンポジウムでは,現場の保育実践をもとにしながら,心理学とアート,両方の視点で子どもの表現活動を解釈してみることにより,子どもの造形表現の裏に在るこころの作用をより深く探究していきます。子どもが造形表現するプロセスをアートと心理学の視点で広く,深く掘り下げてとらえていきます。そこから得られた知見は現場に還元され,子どもの感情や想像力をさらに豊かにするでしょう。子どもと表現活動の幸せな関係を,心理学とアートの視点に立ちその理解を深めることができればこの上ない幸せです。

【日 時】2014年12月6日(土)13:30〜16:00
【場 所】椙山女学園大学 生活科学部棟B110室(〒464-8662名古屋市千種区星丘元町17-3)
【司会・ファシリテーター】朴信永(椙山女学園大学教育学部)
【シンポジスト】
   秋田喜代美(東京大学大学院教育学研究科)
   磯部錦司(椙山女学園大学教育学部)
   福田泰雅(社会福祉法人赤碕保育園)
   伊藤裕子(学校法人裕学園谷戸幼稚園)
【共 催】美術科教育学会
【定 員】200名 事前申し込み不要 参加費無料

ポスターはココをクリックしてください


■四国地区シンポジウム

担当者:加藤孝士(四国大学 生活科学部)

【テーマ】「災害に学ぶ発達支援と地域防災の必要性」
【概 要】
 東日本大震災から3年が経過しました。四国地区においても、東南海トラフ地震への対策が急務であり、地域防災について検討していく必要があります。また、震災や津波、放射能被害だけに限らず、自然災害等のリスクはどの環境(地域)にも存在しており、制限の中で発達支援に携わる可能性は誰にでもあります。そのため、震災を中心としながらも、「災害」というテーマをメインに据え、制限のある中でどのような保育や発達支援が必要であるかを検討していきたと考え、本テーマを設定しました。
 具体的には、東北地区の保育者、震災支援に関わったことのある専門家をお招きし、実際に被災地での取り組みを聞き、被災地の子どもの発達・保育から浮き彫りになる発達支援の可能性を探っていきます。更に、四国地区で都市作りの視点から、地域防災に関する研究・活動をされている先生にも話題提供を頂き、震災だけでなく、四国地区で想定される災害に関する備えや、地域での連携の必要性や支援者同士の連携について報告していただきます。そして、東日本大震災後の取り組みを中心に今後の復興の在り方や、地域連携の必要性について総合的にまとめて頂き、フロアーも含めて災害に関する備えや、その際に子どもの発達をどの様に支援していくのかについて議論していきたいと考えています。

【日 時】平成26年12月21日(日)13:00〜16:00
【場 所】四国大学R館 R101教室
     〒771-1192 徳島県徳島市応神町古川戎子野123−1
【司会・ファシリテーター】加藤 孝士 (四国大学 生活科学部)
【話題提供】
   賀門 康博(郡山女子大学附属幼稚園)
   原田 新(徳島大学大学院 ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
   田口 太郎(徳島大学大学院 ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
【指定討論】関口 はつ江(東京福祉大学 社会福祉学部)
【共 催】臨床発達心理士会 中国・四国支部
【定 員】200名 事前申し込み不要 参加費無料

○臨床発達心理士のかたに
臨床発達心理士資格更新のためのポイントを希望される方は、受付にIDカードを提示し参加記録ノートを提出してください。1ポイントが付与されます。