日本発達心理学会
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ワークショップ・シンポジウム

2015年度国内研究交流委員会のお知らせ

 国内研究交流委員会では,11月に九州地区,12月に関東地区において地区シンポジウムを開催予定です。各シンポジウムとも,臨床発達心理士資格更新研修会・学校心理士資格更新研修会としての申請・手続き中です。多くのご参加をお待ちしております。


■九州地区シンポジウム

担当者:森野 美央(長崎大学教育学部)
【テーマ】「長崎で」気になる子を支援する
【概 要】
 「また長崎」、2014年の高1女子生徒殺害事件が起きた時、県外、そして県内でもこの言葉がとびかいました。長崎では、約10年前に、園児殺害事件(2003年)、小6女児殺害事件(2004年)と、立て続けに少年による事件が起きました。「再びこのような事件が起きぬように」と様々な取り組みを進めてきた関係者は、「また長崎」という言葉を、どのような思いで耳にし、あるいは口にしたのでしょうか。
 今回のシンポジウムでは、それぞれの事件を起こした少年が、何らかの形で「気になる子」であったという共通点に着目しています。更に、「長崎で」というキーワードを含めることで、他人事ではなく、我がこととして捉えるものにすることを目的とします。
 我々大人は、「長崎で」気になる子どもをどのように理解し、今日からの支援へ活かしていく必要があるのでしょうか。予防的立場(井口氏)、日々かかわりを持つ立場(松崎氏)、行政の立場(前田氏)から話題提供いただきながら、指定討論では、県外から長崎へ来て「気になる子」の支援に関する研究を進める研究者(吉田氏)、そしてフロアの皆様にもご協力いただき、一緒に考えるシンポジウムです。

【日時】2015年11月29日(日)13:00〜16:00
【場所】長崎大学グローバル教育・学生支援棟4階文教スカイホール
〒852-8521 長崎市文教町1-14
【企画趣旨説明】
森野 美央(長崎大学教育学部准教授)
【話題提供者】
井口 均(長崎大学教育学部教授)
「2003年の事件を機に立ち上げた親子広場」
松崎 淳子(長崎市障害福祉センター診療所 診療所長:小児科医)
「医療現場から見える長崎の子どもたち」
前田 博志(長崎県教育庁特別支援教育室 室長)
「教育現場における気になる子への支援〜その現状と今後の展望〜」

【司会・指定討論者】
吉田 ゆり(長崎大学教育学部教授)
【共催】日本臨床発達心理士会 九州・沖縄支部,日本学校心理士会 長崎支部,長崎大学
【定員】200名。事前申し込み不要。参加費無料。

○臨床発達心理士・学校心理士の方へ
 臨床発達心理士資格更新のための1ポイントを申請予定です。学校心理士資格更新ポイント(1ポイント)を希望される方は,受付にて手続きをしてください。(両資格のポイントを同時取得することは出来ません。)

ポスターはこちらからご覧ください。


■関東地区シンポジウム

担当者:東海林麗香(山梨大学大学院)
【テーマ】個性が育つ場をつくる−学校教育,スポーツ指導の現場から−
【概要】
 教育や指導の場でその人らしくいること,個性的であることを実現しようとすると,特別扱いとされたり,その場の和を乱すものと見られたりすることが多々あります。しかしそのような見方は,その場をマネージメントする役割にある者(たち)の論理や都合による部分も大きいのではないだろうか,と考えさせられることはないでしょうか。本シンポジウムでは,学校教育やスポーツ指導の現場における課題について検討するために,「個性」「多様性」を切り口とし,心理学のみならず社会学の立場からも話題提供を行います。運動会を中心とした学校行事/中高大における部活動/地域スポーツクラブといった様々な場において,属す/指導する/フィールドワークする,といった様々な立場から話題提供がなされますが,その後のディスカッションで,提示された課題から浮かび上がってくる構造について整理します。それは,文化的枠組みといってもいいかもしれません。その上で,個性が育つ場の実現に向けて,できること/すべきことを具体的に考えたいと思います。

【日 時】2015年12月5日(土)13:00〜16:00
【場 所】山梨大学 N211教室
〒400-8510山梨県甲府市武田4-4-37
【企画趣旨説明】
東海林 麗香(山梨大学大学院教育学研究科 准教授)
【話題提供者】
尾見 康博(山梨大学大学院教育学研究科 教授)
「bukatsuの心理学:発達・個性の多様性の観点から」
中澤 篤史(一橋大学大学院社会学研究科 准教授)
「なぜ運動部活動は成立するのか:国際比較・歴史的背景・現状分析」
東海林 麗香(山梨大学大学院教育学研究科 准教授)
「発達の多様性を支えようとする教師のありようとその変容可能性:運動会をめぐる一斉と個のジレンマ,外部支援者の導入という2つの視点から」

【司会・指定討論者】
佐柳 信男(山梨英和大学人間文化学部 准教授)
【共催】日本臨床発達心理士会 東京支部
【定員】200名。事前申し込み不要。参加費無料。

○臨床発達心理士・学校心理士の方へ
 臨床発達心理士資格更新のための1ポイントを申請予定です。学校心理士資格更新ポイント(1ポイント)を希望される方は,受付にて手続きをしてください。(両資格のポイントを同時取得することは出来ません。)