日本発達心理学会設立の趣旨
発達心理学は、人が生まれてから死に至るまでの生涯の発達を通じて、またさまざまな生物が進化によって、その心身のはたらきをどのように変化させているのか、その発達をどのように支援すればよいのかなどを研究する学問です。
日本発達心理学会は 1989年に設立されました。設立当初から、世の中に開かれ社会にも寄与する学会、若手研究者が活躍できる学会ということを標榜してきました。本会定款は、学歴も業績も加入の必要条件としていません。学者・研究者 だけでなく、発達の実務に携わる実践者の方も歓迎しています。また、各種委員会など会の運営においても、若手を委員等に積極的に登用し、新たな意見を取り入れてきている活気ある学会です。
発達心理学の研究面では、年に1回会員が集い交流する大会の開催、学術雑誌『発達心理学研究』の年4号発刊などを通して、幅広い視野と方法に基づく発達研究の成果を公刊しています。このほか会員は、年3回のニューズレターと、インターネットで月 2回配信される研究情報ニューズを受け取ることができます。また研究主題による分科会や地区懇話会もあります。
また研究の国際化という点では、毎年著名な海外の発達心理学者を招聘して国際 ワークショップを開催しています。近年では、英国心理学会発達部門と、それぞれの大会時に講演者を派遣するスキームを取り交わして実施 しています。
乳幼児から高齢者までの心身の発達、そして人の幸福な人生と福祉に研究上の関心を持っている方々、ならびに、その実践の場に関与している方々の本会 へのご参加を心より歓迎いたします。
2024年4月
代表理事 仲真紀子
代表理事 仲真紀子